つつのんの気まぐれ日記

アラカン女子の複雑怪奇な頭の中を書いていきます。

その婚前契約書の内容は公平ですか?惚れた弱みで作ると後悔するかも!

昨朝のニュース(グッとラック!)で見たんだけど、最近は結婚前に婚前契約書を交わすカップルがいるそうだ。婚前契約書とは、結婚前に財産、家事や育児の分担、親の介護などの取り決めを行うことだ。内容は通常の契約書と同じで公序良俗に反しなければ、いろいろな取り決めができるようだ。しかも公正証書(失くしても役所に保管されている)を作成すれば、強制執行も可能になる(財産など)。但し、失業したら離婚とか、子供ができなかったら離婚とか、マイホームを買わなきゃ離婚とか、などのような内容は無効だ。何でも通るわけではない。

 

 

TVでは、歌手のSILVAさんが5年前、ご自身の結婚の際に、この婚前契約書を作成したらしい。その内容がすごかった。覚えているのをちょっと列挙してみると・・・・

 

・浮気が原因の離婚の場合、共有財産を相手にすべて渡す。養育費は毎月一人当たり10万払う。

・お互いの両親の介護は強制しない。

・子供の学校行事は共に出席

・人間ドッグ、健康診断、定期健診、お互い報告

・家事、育児は一切平等

・お互いの帰宅時間を毎日報告

・2万円以上の購入は事前に協議して購入する

・外出による飲酒は最大週2回まで

 

上記の内容は一部で、実際は34条まである。

 

その34条を守らないと、離婚だそうだ。

 

ははぁ~恐れ入ります・・・・何だか、疲れそう・・・・と、私なんかは思っちゃう方なんだけど、当の本人SILVAさんは、この婚前契約書で結婚生活はとてもうまくいっているらしい。

 

この婚前契約書は結婚の前に充分に話し合い、価値観のすり合わせをすることによって、結婚した後、「こんなはずじゃなかった!」を防ぐことができるメリットがあるらしい。

 

でも、人生に「こんなはずじゃなかった!」はつきものだ。そううまくいくのだろうか?逆に「婚前契約書」に縛られ、「こんなはずじゃなかった!」と思うことだってあるはずだ。

 

この婚前契約書は二人で十分に話し合って作るものだが、その内容に公平性があるかどうかをジャッジする第三者がいない。もちろん公正証書を作るとなれば、公証人がその契約書の内容をチェックすることにはなるのだが、公序良俗の範囲内であれば、不公平な内容でもお互いが同意しているのであれば、いちいち口出しするようなことはしないだろう。

 

例えばの話である。ここに著しくモテない男がいるとしよう。年の頃は30代後半。中小企業に勤める社員で年収は大したことない。結婚相談所に入会して5年、何度も見合いをしたがいつも振られる。見合い回数も30回を超えた。もう、結婚は無理かも・・・・と、あきらめかけた。そんな矢先、突如、男に人生の春が訪れた。結婚してくれるかどうかはわからないが、結婚を前提に付き合ってくれるという女性が現れたのだ。しかも相手はなかなかの美人、男はポーっとなって、すぐに恋に落ちた。なんせ女性に対する免疫がない。女がその男を好きかどうかはわからない。タンタータタン♪タンタータタン♪男の頭の中は結婚式の入場の曲まで流れている。思い切って男はプロポーズした。だが・・・・・彼女は結婚するなら、「婚前契約書を作りましょう」と。より幸せな結婚生活を送るのが目的だと言う。

 

さてさて、モテない男はどうする?これが最後の結婚のチャンスだと天の声まで聞こえてくる。

 

この場合、女性にかなり有利な婚前契約書が成立するようになると思うのだけど・・・・?

 

例えばの話としておきながら、この男性の描写が具体的すぎると思わないだろうか?実はこの男性、10年前に結婚した私の従弟の話である。但し、彼が、交わしたのは、婚前契約書ではなく、婚前の口約束である。その内容は、①結婚と同時に彼女の親と同居する。②結婚したら、タバコを1年以内にやめる。同居は、結婚後すぐに履行された。彼はあの時、結婚したい一心で「同居する!」「タバコはやめる!」と一瞬の迷いもなく答えたそうだが・・・・・法事の集まりの時、彼は、「嫁にだまされた!」「同居なんてするんじゃなかった!」「義母がうるさくてうちじゃタバコが吸えない(なんだ、吸ってるのか?)」「たまには、晩御飯に肉が食いてえ(義父母に合わせて魚メニューが多い)」「休みの朝ぐらいゆっくり寝かせろ!(年寄りは朝が早い、朝食を一緒に食べるよう強制される)」などと自分がいかに我慢しているかを愚痴っていた。その日はかなり酔っぱらっていたので、どこまで本心だったかどうかはわからないが。

 

恋に落ちている者に冷静な判断能力はない。契約書を作るとき、仮に恋の病で心神耗弱状態だったとしても、その婚前契約書は無効!・・・・・・とはならないのだ!

 

従弟の場合、タバコをやめる、は無効にしてるけど‥‥これ、もしも公正証書に書き込んでたら、離婚問題になったんだろうか???

 

いずれにしても、軽い気持ちで、婚前契約書など作ってしまうと後々後悔することになる。惚れた弱身で作るなど、もっての他だ。

 

最近では、この婚前誓約書を作る人が増えているという。一つは結婚しても仕事を続ける女性が増えたこともあるのだろう。仕事をしている女性は、結婚に至って、子育てや家事が全部自分に降りかかると思うと、そう簡単には結婚に踏み切れない。ここはひとつ契約書でも作って、家事や育児の分担の一文を盛り込みたいところ。そして何より浮気に関する内容も盛り込めば、浮気防止にもなる。

 

そう、もくろむ女性もいるだろう。

 

一方、富裕層の男性なら、離婚の際に財産ふんだくられないように、慰謝料の上限を組み込むことだってできる。

 

また、ドライな夫婦なら、お金、子供、家事のことだけ、内容を細かく決めて、お互いの異性関係については一切干渉しない、という取り決めだってできる。新しい家族像だ。

 

一体何考えてんだか・・・・・

 

もしも、婚前契約書を作るなら、くれぐれも軽い気持ちで作らないこと!惚れた弱みで相手の言いなりにならないこと!

 

そういえば10年ほど前、沢尻エリカが高城氏(超金持ち)と結婚したとき、婚前契約書なるものを作って話題になったことがある。その内容が・・・高城氏がほかの女性とデートしただけでも、罰金1千万払うとか、かなり一方的でエリカ様に有利な婚前契約内容だったようだ。高城氏の惚れた弱みだったんだろうね。とっくに離婚っちゃってるけどね。このように、婚前契約書は結婚前の気持ちが盛り上がっている時に作るもんだから、どうしても不公平が生じやすいと思う。

 

こんなはずじゃなかった・・・と後悔しないためにも・・・

 

その婚前契約書の内容は公平ですか?今一度、自分に問いかけよう。

 

それが無理なら、最初から婚前契約書なんて作らないこと!断固拒否すること!それが無難だと思うわ。