つつのんの気まぐれ日記

アラカン女子の複雑怪奇な頭の中を書いていきます。

ネットの世界と現実の世界が違うのは、ネット情報は書いた人の意図や目的があるから

何かと、ネットで検索をして調べる人は多いと思う。たいがいはこれで答えが出る。何とも便利である。でも、その一方でその答えが幾通りもあることがある。どっちがホント?

 

そう、ネットは書いた人の意図が入り込んでいるのだ。その意図は、情報の正確性とは別の次元にあったりする。

 

それが分かったのはごく最近である。私はずい分と情報弱者だったのである。じゃあ、今は情報強者なのかと言えば、それも自信がない。

 

最近ユーチューブばかり見ている。で、思うのだけど、ユーチューブってだいたい、見てる途中で広告が入り込んでるよね?

 

その広告やたら、目障り、耳障り。お金払えば、広告外せるんだろうけど、さすがにそんな費用払いたくはないよな。

 

で、その広告、5秒ぐらいでスキップできるんだけど、ついつい、家事をしながらイヤホンで聞いてるだけの時は、手が離せないこともあって、だらだらと広告の内容を詳しく聞いてしまう。

 

その広告がまた、盛り、盛り、盛り、盛り、盛りなんだよね。

 

多くないですか?簡単、努力なし、才能不要、誰でもわずかな時間で、稼ぎませんか?ってやつ。

 

パソコン1台で、又はスマホだけで会社員時代の3倍の収入が稼げるとか。

 

時給5千円の翻訳バイトとか。

 

毎日10分だけ相場を見るだけで成果が出る、投資セミナーとか、

 

英会話が無料で学べたり、記憶術、速読術など。

 

もっと怪しいのになると、脳科学超学習法だとか、超意識覚醒成功法だとか、

 

他にも、3日でポッコリおなかが凹んで、収入まで得られるようになる健康法なんてものまであった。

 

これさえ身につければ、あなたの人生変わります!ということらしい。

 

そして、極め付きが顔出し名前出しで、平然と「私この方法で毎月100万以上稼げるようになりました。毎日楽しいです。リッチです」のアピール。で、その名前本名なの?と聞きたくなる。

 

そして、3大?5大?特典まで付いてて、たいがい最初は無料動画のご案内だ。

 

最終的には情報教材のカモにされるっていうやつ。何十万もしたりするんだよね。確かに、いいものもあるんだろうけどその情報、価格に見合ってる?

 

ここが大きな疑問だ。どんなにいい教材でも、結局は自分次第だ。稼げなければ、騙された気分になる。

 

ホント多いわー、ラクして稼げると公言する人。ちょっと昔の人からすれば、「仕事をなめるな、実にけしからん!」ってことになるんだろう。でも、今の世の中そんなことを言う年寄りもいなくなった。

 

いたとしても、老害だと言われ、苦言とやらも直行でゴミ箱行きだ。

 

ネットの世界って、ある意味ファンタジーだわ。何でも言いたいこと言えるし、何者にもなったフリはできる。金持ちのフリ、頭のいいフリ、人生知ってるフリ。モテ女のフリ。できる男のフリ。でもホントのとこ「おまえ誰だ?」っていう話である。そういう私も、「おまえ誰だ?」の一人である。

 

世の中は今、コロナで仕事を失って、生活費や家賃に困っている人なんて山ほどいる。こっちはフリじゃなくて、現実だ。目の前に広がっている光景は決して楽観できる状態ではない。

 

ネットの世界と現実・・・・何なの?この差。

 

そんなに簡単に儲かる副業があるんだったら、いっそ仕事失った人たちに、そのノウハウ無料で教えてあげなよ。そしていっぱいその人達を儲けさせて、その儲けの半分をもらえばいいんじゃないか?だって、誰でも簡単にスマホだけで儲かるんだろ?

 

なんて、意地悪を言いたくなる。

 

私には騙された?苦い経験がある。私の場合、さっと思いつくだけでも3つはある。ちょっとやそっとの金額じゃなかったから、思い出すのも嫌だが、ホントに若い頃って、バカなことをやるもんだと思う。昔からあったんだよね、自己啓発セミナーとか、副業教材だとか、能力開発とか。今みたいにネットじゃなく、よくビジネス書の本の中に案内はがきや、チラシが挟み込んであった。当時は、「簡単」とか「誰でも」などの誘い文句は一言も書かれてはおらず、「あなたが本気なら」とか、「やり遂げる強い意志」があるならとか、意外と覚悟を試される言葉がちりばめられていたように思う。

 

でも・・・・

 

さあ、この方法を使って人生を変えましょう!と錯覚させてくれるところは、今も昔も変わらないのかもしれない。

 

昔何かのコマーシャルでこんなセリフ聞いたことがないだろうか。

 

人間夢だけじゃ生きていけない‥‥でも

夢がなくても生きていけない・・・・。

 

この言葉、真実をついていると思う。

 

私たちは夢が欲しい。ひと時のはかない夢でもだ。

 

私は最近セミナーに参加したが、そこで3人の女性と仲良くなった。私と同年代の50代後半のAさん、30代後半の散歩が趣味のBさん、30代半ばの大人しいCさん。3人とも独身だ。独身ってホント多いよね。ちなみにAさんはバツ1で、息子さんが一人いる。だが、他二人は、ピカピカの独身。

Bさんは、「私、経歴にバツが欲しいです」と言う。なんとも妙な世の中だ。最近の女性はそう考えるんだな。

 

そんなことは話の筋と関係ないな。

ここで言いたかったのはAさんのこと。彼女は今、ティックトックにはまっているらしい。話題に疎い私でも、何となく名前は聞いたことがあった。確かユーチューブの短い版?だったような。Aさんに教えてもらったところによると、BGMがついてて、企画も必要なく、簡単な編集機能がついているので誰でも女優さんみたいな演出が可能だそうだ。何といっても、シミもシワも消して肌も美しく、顔も細くできるっていうからスゴイ。実際にAさんが投稿している映像を見せてもらったが、はっきり言って、別人である。シワ一つないせいか、30歳ぐらいに見える。数週間前に夜中2時頃に雪が降りだしたので、わざわざ着替えをして、街灯のある場所まで自転車で移動し、雪の中でダンスしたんだとか。

 

ひとりで?夜中の2時に?

 

よく捕まらなかったなと思ったが、あえて言わなかった。

 

その質問、悲しいだろ?

 

でも、あとで聞いたら近所に住んでる息子さんをたたき起こして、同じく自転車でついてきてもらったらしい。

 

何とも気の毒な息子だ・・・・。

 

確かに映像の中の彼女は、掌を広げ、降っている雪をつかむしぐさをしていて、なかなか様になっている。どっかの美しい上品なお金持ちの奥様風だ。

 

だが、現実のAさんはかなり若作りしているが、どう、ひいき目に見ても50代だ。

 

Aさんはこれが楽しくて仕方がないらしく、ティックトックに投稿した自分映像を見てはニヤニヤしてるんだとか。

「まあ、一種の自己満足かな、」と本人は言う。

 

実は、私が参加しているセミナーは、もちろん自己啓発の高額セミナーでもなければ、人生を変えるスピチュアル系のセミナーでもない。私と彼女達に共通するもの、それは「失業中」ということである。要するにこのセミナー、中高年お仕事支援の一環として開かれたセミナーである。

 

なんと地味な・・・・・

 

ティックトックの中の美しいお金持ちの奥様風の女性は、実は50代後半の失業中のおばさんってわけ。

  

ある意味ウソの世界だ。でも彼女のティックトックはお遊びで本人が楽しむためのである。ネットが楽しみだけのものであるなら、大いに結構。どんどんやればいい。

 

でも、ネットの過剰広告はいただけない。無料で検索したり動画を見たりしている以上文句は言えないのだけど・・・・

 

ネットってそれが頻繁に目にする情報だと、人の意識も変えてしまうほど大きな力を持っている。気を付けたいものだ。

 

最近の風潮は・・・・

 

逃げてもいい。我慢しなくていい。努力なんかしなくていい。自分に正直に。ラクして稼ぎましょう。お金を稼ぐのは簡単です。ワクワクしましょう。いつもいい気分でいましょう。

 

これが、本当のことなら素晴らしいことである。

 

ネットが無かったら、こんな考えが人々に浸透することはなかっただろうな。

 

でも、現実はどうよ。

 

仕事で疲弊して、心療内科を受診する人が後を絶たない。自殺する人だって一向に減らない。子供のいじめも不登校も減らない。逃げていいのに?我慢も努力もしなくていいし、簡単に稼げるはずなのに?どういうこと?

 

ネットの世界と現実は違う。私たちは交差しながらこの二つの世界をこれからも生きていく。

 

ネット情報の奥には、書いた人の意図や目的がある!そのことを忘れないで。