つつのんの気まぐれ日記

アラカン女子の複雑怪奇な頭の中を書いていきます。

最近よく聞くHSPって何?知ってみると私ちょっと疑問なんですけど・・・

最近,HSPってよく聞くようになった。最初は超能力かなんかなんだと思っていたら「とても敏感な人」のことを言うんだそうだ。別名「繊細さん」とも呼ばれている。何で敏感さんじゃなくて、繊細さんなんだろうな。敏感さんだと、活動的で鋭いイメージがあるが、繊細さんだと優しくて弱弱しいイメージを抱いてしまう。なんだかすごく痩せてて、青白い顔して、低血圧で鉄欠乏性貧血で声が小さくて内股で・・・・

 

違うだろ?と、天の声がしたので、我が家にある三省堂の国語辞典で言葉の意味を調べてみた。

 

敏感・・・・ちょっとした事にもすぐ感じる、気づく。反対語は「鈍感」だ。

 

繊細・・・・きめが細かくて優美な様子、感情が細かくて鋭い様子、デリケート。反対語は「がさつ」だ。

 

「敏感」はともかく「繊細」に対する私のイメージはちょっとどころではないほどかけ離れていた。まあ、そんなこともある。人間は間違っても学びなおせばよいのである。

 

HSP(ハイリー、センシティブ・パーソン)とは、一言でいうと、普通の人より感じる力が強い人のことを言う。悪い刺激にもよい刺激にも強く反応する感受性の強い人達のことだ。機嫌が悪い人がそばにいるだけで落ち着かなかったり、相手のそっけない態度一つで、自分が嫌われていると感じたり、視線をそらされただけで「なんか私気に障ることでも言った?」などと、考え込んでしまったり。そりゃもう、心が忙しいんだわ。人の数倍、細かいことに気が付いてしまう。

 

繊細さんは、周りの空気を深く読み取ってそれに影響され、物事を深く考える傾向が強い。そのため必要以上に疲れてしまう。ちょっと前なら、神経質、内向的、心配性、シャイなどで片づけられた。それが、HSPと名前が付き一定のお墨付きをもらったのだ。

 

なんと5人に一人がHSPなんだそうだ。あなたの周りにそんなにいる?いないよね?普通の人より感じる力が強い人と言われても・・・・その人がどんだけ感じてるかってのはわかんないからね。その人の内的世界はその人のものだもの、はたから見てわかるもんでもない。だから、HSPの人って、理解されにくいのかも。HSPというのは生まれ持っての気質だそうだ。内向的とか、外交的とかは確かに生まれつきのような気もする。でもHSPイコール内向的という単純なものでもないみたいだ。HSPの中にも外交的というのが30%ほどいるというのだ。こりゃ見た目だけじゃ分からないはずだ。

 

HSPの特徴を知ったとき、一瞬自分のことかと思った!という人は多いと思う。私のように超能力かなんかだと勘違いしていたアホでさえ、そう思った。

 

私は何でも自分に当てはめたがるのだ。念のため、ネットでHSPの診断テストなるものを受けてみた。正直に言うと、途中で挫折した。問診が48問もあって、答えが5項目もあるのだ。質問に対して「あてはまらない」「ほとんどあてはまらない」「少しあてはまる」「ほぼあてはまる」「完全にあてはまる」

2択にしてくれよ・・・・20問ぐらいで頭が疲れたのでやめた。

 

 HSPとは、1996年精神分析医エレイン・アーロンによって提唱された。比較的新しい概念だともいえる。3年位前からだろうか、この類の書籍が書店に多く並ぶようになった。どちらかというとHSPというより、日本では「繊細さん」といった呼び方が定着してきているようだ。

 

この「繊細さん」という呼称がが広まったのは「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さんの本」武田友紀さんの著作だろう。

 

「繊細さんの本」は25万部突破のベストセラーだ。実は「繊細さん」の名づけ親は、他にいる。個人セッションなどでコーチングをされている山口由起子さんだ。山口さんはご自身が「繊細さん」であり、自分がもともと持っている資質を生かし、自分らしい生き方ができるよう後押しする活動をされている。「繊細さん」の著者武田夕紀さんが繊細過ぎて苦しい思いをしながら働いていた会社員時代から、フリーランスで自分らしさを取り戻すまでの5年間をサポートし続けた人でもある。

多くのHSPについて書かれた本が広まるにつれ、「自分が長年悩んできた性質に名前が付いたことにホッとした!」「私にもあるある!自分のことがやっとわかった」「なんだか自分のことみたい!」と救世主の役目を果たした一面もあり、いろんな雑誌テレビでも取り上げられた。繊細さんは今や時代の寵児?なのだ。

 

時代の寵児?何をワケわかんないこと言ってんだろ・・・・

 

と、内心思わないわけではない。

 

HSPの本がこれだけ次から次に出版され、手に取る人がいて、それに共鳴する人がいる。大なり小なり、みんな悩んでんだね。かくいう私も度が過ぎるほどの心配性だ。だからHSPに興味を持ったんだろうと思う。でも、私はHSPではない。何で断言できる?私の度の過ぎた心配性は生まれつきではない。どっちかというと、年を取ってから心配症になった口だ。しかも私は光や騒音があまり気にならない。私は夜中に雷が鳴ったり、サイレンが鳴ったり、地震が起きたりしてもほとんど気づかない。そして翌朝、職場で聞かれたりする。「昨日、雷すごかったですよね?」

 

「へっ?」

 

先日お隣の奥さんと、しばし我が家でお茶を飲んだ後、彼女が帰ろうとすると我が家のニャンコ殿が玄関近くで干からびたカエルのようにあおむけで口を開けて寝入っていた。お隣さん、ニャンコが起きないように、抜き足差し足で、「お邪魔しました!」とくちぱくで帰っていった。

 

猫の聴覚は人間の3倍だと言うが、ありゃウソだな。

 

今のニャンコは3代目であるが、初代のニャンコとは大違いだ。そりゃもう、初代は人見知りが激しかった。それが今のニャンコときたら・・・・・ちょっとやそっとじゃ動じない。動物にも生まれつきの気質があるようだな。それじゃあ、動物にもHSPなるものがあるんだろうか?いやーナイナイ、あるわけないだろう。

 

それがあるんだな。

 

実はこの敏感さは生物の生存本能だそうだ。犬、猫、馬、魚、鳥など100以上の種にこのHSPの気質ががあるそうだ。確かに、百獣の王のライオンに鋭い敏感さがなければ、とっくに絶滅してるだろうな。それか、生き残るためにベジタリアンになってるのかもしれない。ライオンが草食べてるとこなんて想像できないけど。そういえばライオンの群れのリーダーはここぞという時には群れを守るために過酷な戦いに挑むが、でもたいがいは奥さんに狩りに行かせて、ヒモみたいに木陰で寝そべってないか?別に寝そべってるんじゃなくって,鋭気を養ってるんだろ。HSPという気質の扱い方は動物の方が上手だ。

 

人間はこれがうまくいかないんだな。じゃあ、どうすればいいの?HSPについては、いろんな人、いろんな本にその対処法が書かれている。

成果主義をやめる、

自分の本音を大切にする・

嫌なことにはNOを言う

美味しいものを食べる

自分に思いやりをもつ

人と違った自分を受け入れる

情報量をコントロールする(SNS、ネットから離れてみるとか)

アウトプットをする(自分の感情を紙に書きなぐってみるとか)

などなどなど……。

 

別に、特別な魔法みたいな方法があるわけではない。これは、HSPじゃなくても心が元気になったり、肯定感が高まったりする方法だ。だから、HSPの対処法は非HSPの人でも参考になるだろう。だが、HSPの人は感じる力がとても強い。だからこそ、普通の人より、ささやかなことが、より幸福感を感じられるのだとか。

 

これまで私はHSPについて知りえたことを自分なりにつらつらと述べてきたが、

 

書くことによって頭が整理されたからだろうか、ここにきてふと疑問が出てきた。

 

エイリン・アーロン博士は、人を男性、女性の性別でも分けるように「とても敏感な人(HSP)」と「そうでない人(非HSP)」のたった二つの種類に分類している。こんなに単純に真二つに人の気質が分かれるものだろうかという疑問だ。敏感さ、繊細さの度合いは一人一人異なるものだと思うが・・・・・

 

私は一度HSPの48問の診断テストには挫折したが、つい先ほどエイリン・アーロンのHSP診断テストも試してみた。23の質問があり、12個に「はい」があればHSPとなる。私はちなみに6個「はい」だった。やはり、私はHSPではないということになる。

 

たったこれだけの質問でHSPが決まるのだ。しかも、「はい」が11個の人と12個の人が全く別のカテゴリーに分類されるのだ。不思議な気がした。

 

しかもこの診断テストは、自分で回答するもので、そこには何の客観性もなく本人の主観にゆだねられているという点だ。

 

多くの人がHSPの本を読んで、「それって私もあるかも!」と感じている。「どこからが繊細でどこからは繊細ではない」と切り分けられるものではないのでは?いっそ、HSP指数6とか、7とか、3とか、それぞれに診断された方がまだ腑に落ちる。

 

単純に「HSP」か「非HSP」のたった二つに分けてしまうって、ちょっと疑問だ!

 

そう思う人もいるのでは?

 

どう感じるかは内的主観である以上、自分が感じすぎる!と感じているなら、テストに関係なくHSP(繊細さん)なのではないかと私個人は思ったりする。

 

それでも専門家のアーロン博士がつくった診断テストには自分の繊細さを知る手掛かりにはなるだろう。

 

下記にアーロン博士のHSP自己診断テストを記しておく。自分の繊細度が気になる方は試してみて。「はい」か「いいえ」で答えて、「はい」がいくつあったか数えるだけ。

 

 〇自分を取り巻く環境の微妙な変化によく気づく方だ

〇他人の気分に左右される

〇痛みにとても敏感である

〇忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃げられる場所に引きこもりたくなる

〇カフェインに敏感に反応する

〇明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい

〇豊かな創造力を持ち、空想に耽りやすい

 〇騒音に悩まされやすい

〇美術や音楽に深く心動かされる

〇とても良心的である

〇すぐにびっくりする

〇短期間にたくさんのことをしなければならないとき、混乱してしまう

〇人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば電灯の明るさを調整したり、席を替えるなど)

〇一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ 

〇ミスをしたりモノを忘れたりしないよういつも気をつける

〇暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている

〇あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる

〇空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる

 〇生活に変化があると混乱する

〇デリケートな香りや味、音、音楽などを好む

〇動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している

〇仕事をするとき、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる

〇子供の頃、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた

 

※アーロン博士は、全23問中、12問に「はい」と答えた人をHSPだと言っている。数千人のアメリカ人にこのセルフチェックを依頼し、その結果HSPに該当した人が15%~20%だった。HSPが5人に1人いるというのはこのテストか根拠になっているようだ。